「そろそろ、トイレトレーニングを始めた方がいいのかな」

周りの子どもがパンツで過ごし始めたり、入園が近づいたりすると、トイレトレーニングを意識することがありますよね。

しかし、始めようと思っても、

  • いつから始めればよいのか
  • おまると補助便座のどちらがよいのか
  • どのような順番で進めればよいのか
  • 失敗した時にどう声をかければよいのか

と、迷うことも多いと思います。

ホッピースマイルでは、我が家で実践したトイレトレーニングの流れを、動画「トイレトレーニングの歌」でも伝えています。

この記事で紹介するのも、その動画と同じ流れです。

ただし、これはすべての子どもに当てはまる唯一の方法ではありません。

トイレトレーニングは、決められた手順を早く終わらせることではなく、子どもが自分の体の感覚を知り、安心して排泄できるようになるための学びです。

子どもの様子や家庭の生活に合わせて、進んだり、戻ったり、休んだりしながら取り組んでいきましょう。

トイレトレーニングはいつから始める?

トイレトレーニングを始める年齢に、絶対的な決まりはありません。

米国小児科学会は、年齢だけではなく、歩行、言葉の理解、排尿間隔、排泄への関心など、複数の発達の様子を確認することが大切だとしています。

始める時の参考になる様子

次のような様子が増えてきたら、トイレやおまるに触れる機会をつくってみましょう。

  • 一人でトイレやおまるまで歩ける
  • 簡単な声かけを理解できる
  • おむつがぬれたことを知らせる
  • ぬれたおむつを嫌がり、替えてほしがる
  • おしっこやうんちの前に、動きが止まる、隠れる、もじもじする
  • おまるやトイレに興味を示す
  • ズボンやパンツを下ろそうとする
  • 1~2時間ほど、おむつがぬれずに過ごすことがある

すべてがそろうまで待つ必要はありません。

反対に、「2歳になったから」「入園するから」という理由だけで、強く嫌がる子どもを急いで進める必要もありません。

始める季節は夏でなくても大丈夫

暖かい季節は、衣服を脱ぎやすく、洗濯物も乾きやすいため、トイレトレーニングを始めやすいことがあります。

ただし、夏まで待つ必要はありません。

暖房のある室内で無理なく着替えられるなど、家庭の環境が整っていれば、季節を問わず始められます。

季節よりも、子どもの様子と、家族が落ち着いて付き合える時期を優先しましょう。

生活の変化が大きい時は少し待つ

次のような時期は、子どもも家族も心身の負担が大きくなることがあります。

  • 引っ越しの前後
  • 入園や転園の直後
  • きょうだいが生まれる前後
  • 旅行などで生活リズムが変わる時
  • 子どもや家族の体調が悪い時

大きな生活変化と重なる場合には、落ち着いてから始める方法も勧められています。

おまると補助便座はどちらを使う?

おまると補助便座のどちらにも、よいところと確認したいところがあります。

子どもの体格、トイレへの抵抗感、家庭の間取りや手入れのしやすさに合わせて選びましょう。

おまるが向いている場合

  • 大人用トイレの穴や水の音を怖がる
  • 補助便座では足が届かず、落ち着かない
  • 自分ですぐに座れる低い場所から始めたい
  • 暖かい部屋で練習したい

おまるは両足を床につけやすく、姿勢を安定させやすい点が特徴です。一方、使用後の洗浄や、後から大人用トイレへ移る段階が必要になります。

補助便座が向いている場合

  • 大人用トイレを強く怖がらない
  • 排泄する場所を初めからトイレに統一したい
  • おまるを洗う負担を減らしたい
  • 安定した補助便座と踏み台を設置できる

補助便座を使う場合は、便器へ正しく設置し、両足を安定した踏み台へ置ける環境を整えます。足が支えられると、安心して座りやすく、排便時にも力を入れやすくなります。

ホッピースマイルのトイレトレーニング6ステップ

ここからは、我が家で実践し、ホッピースマイルの「トイレトレーニングの歌」でも描いている流れを紹介します。

子どもの反応によっては、同じ段階を繰り返しても、前の段階へ戻っても大丈夫です。

ステップ1.絵本や動画でトイレを知る

最初から便座へ座らせるのではなく、まずは絵本や動画を通して、

  • トイレは何をする場所なのか
  • おしっこやうんちはどこでするのか
  • どのような順番で行うのか

を親子で見てみましょう。

絵本や動画は、子どもをトイレへ行かせるための説得材料ではありません。

まだ知らないトイレを、安心して知るための入り口です。

米国小児科学会も、トイレに関する絵本を活用し、子どもが排泄の流れを理解できるようにする方法を紹介しています。

読み終わった直後に、必ずトイレへ誘う必要はありません。

「トイレって、こんな場所なんだね」

と親子で話すだけでも、最初の一歩になります。

トイレトレーニングに役立つ絵本は、次の記事で紹介しています。

ステップ2.子どもと一緒にパンツを選ぶ

次に、子どもと一緒にパンツを見てみましょう。

好きな色や柄を選べると、

「このパンツを履いてみたい」

という気持ちにつながることがあります。

ただし、

「このパンツを汚したらダメだよ」

とは伝えないようにします。

パンツは、失敗しないことを証明するものではありません。排泄の感覚を覚えている途中に使うものです。

普通の布パンツ、布製トレーニングパンツ、紙製トレーニングパンツのどれを使っても構いません。最初から大量に用意せず、子どもに合うかを数枚試してから増やす方法もあります。

詳しい違いは、次の記事をご覧ください。

ステップ3.親子でトイレを見学する

いきなり座るのではなく、まずは親子でトイレを見てみましょう。

子どもにとって大人用トイレは、

  • 便器の穴が大きい
  • 水が流れる音がする
  • 換気扇や温水洗浄便座の音がする
  • 部屋が狭い
  • 便座が冷たい

など、不安を感じる要素がある場所です。

  • 「ここでおしっこやうんちをするよ」
  • 「絵本や動画に出てきたトイレと一緒だね」
  • 「怖い音があったら教えてね」

と説明します。

流す音を怖がる場合は、子どもがトイレを出てから大人が流しても構いません。

ステップ4.服を着たまま便座へ座る

トイレへ慣れてきたら、最初はズボンやおむつを着けたまま、補助便座へ座ってみます。

この段階の目標は、排泄することではありません。

便座へ安全に座り、足を踏み台へ置き、トイレの空間に慣れることです。

子どもが不安そうな時は、手をつないだり、そばで支えたりします。

嫌がったら、無理に座らせずに終わりにしましょう。

ステップ5.ズボンとおむつを脱いで座る

服を着たまま座ることに慣れてきたら、ズボンとおむつを脱いで座ってみます。

  • 「おしっこ、出るかな」
  • 「出なくても大丈夫だよ」

と、やさしく伝えます。

初めは出なくて当たり前です。

座る時間は長くても数分程度にし、子どもが立ちたがったら終わりにします。長く座らせ続けず、出なくても座れたことを認める方法が勧められています。

  • 「自分でパンツを下ろせたね」
  • 「足を台へ置けたね」
  • 「座れたね」

と、できた行動を具体的に伝えましょう。

ステップ6.出なければ、時間を空けてもう一度誘う

一度座ってもおしっこが出ず、その後もおむつがぬれていない場合は、30分ほど時間を空けて、もう一度だけ誘ってみます。

タイミングが合えば、偶然おしっこが出ることがあります。

その経験から、

  • おしっこが出る前は、こんな感じがする
  • 便座に座ると、おしっこが出る

という体の感覚につながることがあります。

排尿間隔には個人差があるため、頻繁に何度も誘ったり、嫌がる子どもを繰り返し座らせたりしないでください。

おむつがぬれていないこと、子どもが強く嫌がっていないことを確認し、家庭で試せる一つの方法として取り入れます。

トイレへ誘うタイミング

15分、20分おきに何度も確認すると、遊びを中断されることが増え、子どもがトイレを嫌がる場合があります。

次のような生活の区切りに誘ってみましょう。

  • 朝起きた時
  • 食事の後
  • 外出前と帰宅後
  • 昼寝の前後
  • 入浴前
  • 就寝前
  • もじもじする、急に動きが止まる、隠れるなどのサインが見られた時

「おしっこは?」と繰り返すより、

  • 「出そうになったら教えてね」
  • 「お出かけの前に、トイレを見てみようか」

と伝えます。

子どもが自分から知らせることが増えてきたら、大人から誘う回数を少しずつ減らし、子どもの感覚を待つ時間もつくりましょう。

ご褒美シールは使ってもいい?

ご褒美シールが楽しみになり、トイレへ行くきっかけになる子どももいます。

使う場合は、排泄に成功した時だけではなく、

  • トイレへ入れた
  • 服を着たまま座れた
  • 自分でパンツを下ろそうとした
  • 出る前に知らせられた
  • 手を洗えた

といった、取り組んだ過程を見える形にするものとして使いましょう。

シールを貼らないことを罰にしたり、「おしっこが出たらお菓子をあげる」と強い交換条件にしたりする必要はありません。

専門機関の案内にはシール表を活用する方法がある一方、食べ物などの報酬や罰に頼らず、具体的な行動を認めることを重視する考え方もあります。

シールを喜ばない子どもには、無理に使わなくて大丈夫です。

失敗した時の声かけ

トイレトレーニング中のおもらしは、困らせるためにしているのではありません。

子どもは、

  • 尿意に気づく
  • 大人へ伝える
  • 遊びを止める
  • トイレまで移動する
  • 衣服を下ろす
  • 便座へ座る

という複数の動作を、少しずつ結びつけています。

失敗した時は、

  • 「出たね。教えてくれてありがとう」
  • 「ぬれたから、きれいなパンツに替えよう」
  • 「次に出そうになったら、一緒に行こうね」

と、起きたことと次の行動を短く伝えます。

叱る、恥ずかしがらせる、きょうだいや友達と比べることは避けましょう。

昼間と夜のおむつ外れは分けて考える

昼間にトイレで排泄できるようになっても、寝ている間のおしっこは続くことがあります。

夜間の排尿コントロールは、昼間より時間がかかることがあります。昼間にパンツで過ごしていても、昼寝や夜は紙おむつや紙製トレーニングパンツを使って構いません。

便秘や排便時の痛みがある時

次のような様子がある場合は、トイレトレーニングを優先せず、便秘への対応が必要なことがあります。

  • うんちが硬い
  • 排便時に強く痛がる
  • 何日も便が出ない
  • 便やトイレットペーパーに血が付く
  • 体を固くしたり、隠れたりして便を我慢する
  • うんちをすることを強く怖がる

日本小児栄養消化器肝臓学会は、無理なトイレトレーニングが便を我慢する悪循環を強める場合があるとしており、便秘がある時は無理に進めないことが大切です。

痛み、出血、便を我慢する様子が続く場合は、かかりつけの小児科へ相談してください。

発達や感覚の特性などにより、一つ一つの動作を身につけるまで時間がかかる子どももいます。その場合は、写真やイラストで手順を見せ、一段階ずつ練習する方法が役立つことがあります。

トイレの後は手洗いまでを一つの流れに

排泄できるようになることだけでなく、

  • おしりを拭く
  • 衣服を整える
  • 水を流す
  • 石けんと流水で手を洗う

ところまでを、少しずつ覚えていきます。

年齢の低い子どもには、大人が一緒に洗い、手本を見せながら習慣にしていきましょう。こども家庭庁の保育所向け感染症対策ガイドラインでも、手洗いは基本的な感染対策として示されています。

保育園や幼稚園と共有したいこと

家庭でトイレトレーニングを始めたら、保育園や幼稚園とも次の内容を共有しましょう。

  • 家庭で使っている言葉
  • おまる、補助便座、子ども用便器のどれを使っているか
  • トイレへ誘っているタイミング
  • おしっこやうんちの前に見られるサイン
  • 自分でできる動作
  • まだ手伝いが必要な動作
  • 怖がる音や場所
  • 便秘や排便時の痛みがないか

家庭と施設で、まったく同じ道具や方法を使う必要はありません。

子どもが今どの段階にいて、どのような声かけや支えなら安心できるかを共有することが大切です。

関連動画|トイレトレーニングの歌

ホッピースマイルの「トイレトレーニングの歌」は、この記事で紹介した流れに沿って進みます。

  • 絵本や動画でトイレを知る
  • パンツを選ぶ
  • トイレを見学する
  • 服を着たまま座る
  • おむつを脱いで座ってみる

動画を繰り返し見ることで、子どもがトイレの流れを思い出すきっかけになります。

まとめ|進んだり戻ったりしながら覚えていきます

ホッピースマイルで実践したトイレトレーニングの流れは、次の6ステップです。

  1. 絵本や動画でトイレを知る
  2. 子どもと一緒にパンツを選ぶ
  3. 親子でトイレを見学する
  4. 服を着たまま便座へ座る
  5. ズボンとおむつを脱いで座る
  6. 出なければ、様子を見て時間を空けてもう一度誘う

昨日はできたのに、今日はできないこともあります。

自分からトイレへ行けた後に、おもらしが続くこともあります。

それは、すべてが最初からやり直しになったということではありません。

  • トイレへ入れた
  • 便座に座れた
  • 出たことを知らせられた
  • 自分でパンツを上げようとした

その一つ一つが、子どもが自分の体を知り、自立へ近づいている大切な経験です。

親子ともに疲れた時は、少し休んでも構いません。

早くおむつを外すことだけを目標にせず、子どもが安心して排泄できることを大切に、家庭に合ったペースで進めていきましょう。

この記事について

記事で紹介した手順は、ホッピースマイルの家庭で実践し、動画でも伝えている一つの方法です。

子どもの発達、健康状態、家庭環境によって適した進め方は異なります。便秘、排便時の痛み、強い拒否などが続く場合は、小児科や地域の保健師などへご相談ください。

保育施設・子育て支援施設・企業・団体の皆さまへ

ホッピースマイルでは、子どもの事故予防や生活習慣につながる教育を、動画・歌・記事・ポスターを通じて親子へ届けています。

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