こんにちは、ちょこママです。
子どもは元気に過ごしていても、ある日突然嘔吐することがありますよね。
夜中に突然、布団の上で嘔吐することもあって、驚き慌てるパパやママは多いでしょう。
それと同時に、たくさんの量を吐いたり、何度も吐いたりすると、すごく心配ですよね。
そして嘔吐した子どもを前に、どうしたら良いのか不安に思うパパやママがたくさんいらっしゃると思います。
- 嘔吐物の処理の仕方が分からない
- 受診するタイミングは?
- 嘔吐後の水分や食事の摂り方はどうすればいいの?
このような疑問が次々と出てきて、混乱してしまう方も多いと思います。
私は保育士を10年続けてきましたが、毎年冬になるとウイルス性胃腸炎が流行り始めます。
子どもが嘔吐した時の処理方法、他のお子さんに移らないような対策なども実践しながら学んできました。
今日は保育園でも実践している方法で、ご家庭で準備しておくと突然嘔吐した時も慌てずに処理ができ、病院に受診しなければならないポイントをお伝えしたいと思います。
子どもの嘔吐で1番多いのが、「ウィルス性の胃腸炎(お腹のカゼ)」です。
様々なウイルスが原因となりますが、ロタウイルスやノロウイルスが有名です。
胃腸炎をおこすと嘔吐、下痢、腹痛ときに発熱という症状が現れます。
この場合、嘔吐はたいてい6~12時間でおさまることが多く、一刻を争うようなことはないので、落ち着いて対応しましょう。
子どもが吐いたら (大人が一人で対応する場合)
- まずは嘔吐物に新聞紙をかぶせ、換気をしましょう
嘔吐物に新聞紙をかぶせることで、室内にウイルスが広がるのを防ぎます。
冬場は寒いので体を冷やさないように気をつけながら、窓を開けたり、換気扇を回して空気を入れ替えます。 - 兄弟がいれば、安全な場所に隔離しましょう
できれば別室が望ましいですが、年齢が小さいと危険なので、目の届く範囲で少し離れた安全な場所に連れていきます。 - 使い捨ての手袋・マスク・エプロンを付けましょう
処理する人に移ってしまうことを防ぐために、必ず付けるようにします。 - 嘔吐した子どもの服を着替え、口の周りを拭いたり、うがいをする
服に嘔吐物が付着していると、その匂いでまた嘔吐してしまうことがあります。
口の中もきれいに洗い流すことでスッキリします。 - 嘔吐物で汚れたものは消毒しましょう
衣服・シーツなどを水洗いして洗濯機に入れてしまうと、他の衣類にウイルスが移ってしまいます。 - 他に症状がないか、様子を見ます。
チェックするポイントは次のとおりです。
熱はないか、便の状態はどうか、おなかは痛くないか、おなかを見て大きくなっていないか、頭は痛くないか、耳は痛くないか、などです。
大人が二人いる場合は、一人が嘔吐物の処理をして、もう一人が嘔吐した子の対応をするなど、手分けするとスムーズです。
親が感染してしまうと、寝込んでしまって子育てどころではなくなってしまうので、二次感染しないようにしっかりと対策しましょう。
受診するタイミング
嘔吐が1~2回で、子どもの顔色が良く、スッキリした様子でしたらお家で様子を見て大丈夫です。
嘔吐を何度も繰り返すようでしたら、脱水になってしまう可能性がありますので、かかりつけの小児科を受診しましょう。
次のような場合は、夜中でもすぐに受診しましょう
- 1日以上嘔吐が続いている
- おしっこが出ておらず、汗もかかない
- 水分補給ができず、口の中が乾いている
- 便に血が混ざっている
- 顔色が悪く、呼吸が苦しそう
- 元気がなく、ぐったりしている
生後6ヶ月未満
- 何回も繰り返して嘔吐があり、顔色が悪い
- 同時に38度以上の熱が出た
嘔吐後の水分の摂り方
嘔吐した後は脱水にならないように水分を摂らせたくなりますよね。
しかし嘔吐後すぐにお水やお茶を飲ませると、さらに吐き気を誘発してしまい、飲んだ水分以上に嘔吐してしまいます。
- 子どもが水分を欲しがることがあるかもしれませんが、吐いた後は30分~1時間は何も飲ませないようにしましょう。
- 30分~1時間ほど経った後、ティースプーン1杯程度のお水、お茶、経口補水液を飲ませます。
- 飲んでも吐かなければ、さらに5分後にまた1杯、その5分後に2杯…という風に様子を見ながら少しずつ増やしていきます。
コップ半分ぐらい飲んでも吐かなければ、飲みたいだけ飲んでも大丈夫です。
嘔吐後の食事
吐き気がおさまり、水分が摂れるようになったら少しずつ食事を始めましょう。
- まずはお味噌汁(汁のみ)や、コンソメスープなどの汁物から始めましょう。
コーンスープなどは牛乳が含まれているので避けましょう。 - 汁物が摂れるようになったら、おかゆ、にゅうめん、うどん、豆腐などの消化が良く、温かいものを摂るようにしましょう。
- 柑橘類などの果物や牛乳、カフェインなどの刺激物は、体調が落ち着くまでしばらく控えましょう。
我が家では、体調が悪い時によく卵入りのおじやを作るのですが、長女はあまり食べてくれません。
そんな時、弟の離乳食用に買い置きしていたレトルトの離乳食だと食べてくれることがあります!
これだと、消化も良いですし、薄味なので、体調の悪い時でも安心して食べさせることができるので、離乳食を卒業した今でも、レトルト離乳食は常備しています。
嘔吐セットを用意しておくと便利!
バケツの中に、以下の嘔吐セットを入れておきます
・新聞紙
・マスク
・手袋
・エプロン
・ゴミ袋
・ビニール袋
・ビニール袋をセットした洗面器
・キッチンペーパー
・古いタオル
このセットは、保育園では必ずと言っていいほど各お部屋に置いてあります。
すぐに取れる場所に常に置いておくと、突然嘔吐してもひとまとめになっているのですぐに対応できます。
そして大切なのが消毒液。これは作り置きしないでその場で作りましょう。
子どもの手の届かない場所に「次亜塩素酸ナトリウム(ハイター、キッチンハイター)」と「空の500mlペットボトル」を用意しておき、いざという時にサッと作って使用します。
- 0.1%…ペットボトルのキャップ2杯分の次亜塩素酸ナトリウムを500mlの水で薄める
便や嘔吐物が付着した床・衣類等の浸け置き (汚れを取り除いた後、10分浸し、水洗いする) - 0.02%…ペットボトルのキャップ1/2杯分の次亜塩素酸ナトリウムを500mlの水で薄める
食器等の浸け置き、便座、ドアノブなど
空のペットボトルを2本用意しておき、一本には「キャップ2杯 0.1% 床・衣類」、もう一本には「キャップ1/2杯 0.02% 食器・便座・ドアノブ」と書いておくと、薄め方を忘れてしまった時にも安心です。
※次亜塩素酸ナトリウムで消毒をすると、色落ちすることがあります。
また、嘔吐と一言で言ってもウイルス性の胃腸炎の他にも様々な原因が考えられますので、子どもの様子がおかしいと感じた時は、胃腸炎とは決めつけず受診してください。
- 頭を打った
- 幽門狭窄症
- 腸重積症
- 髄膜炎
- その他(咳がひどい時、食べ過ぎた時、激しく泣いた時など)
フィット感に優れたゴム製使いきり手袋
嘔吐物の処理をする際は、使い捨てのゴム手袋を使用すると、自身や家族への感染防止に効果的です。
最後に
嘔吐は様々な原因で起こりますが、今回はその中でも一番多い「ウイルス性の胃腸炎」に関して、詳しく解説しました。
上記の内容を参考にしていただき、事前に準備しておくことで、突然の嘔吐にも落ち着いて対応できると思います。
子どもは突然気分が悪くなって嘔吐すると、その意味が分からないので、不安感や恐怖心から泣いてしまうことがあります。
嘔吐物の処理でパパやママは大変だと思いますが、子どもを抱きしめたり、「大丈夫だよ」と声をかけ、安心させてあげてくださいね。