「ママが病院に運ばれたよ」と言われたら?子どもを連れ去りから守る親子の約束
「ママが病院に運ばれたよ」
もし、学校帰りや公園で遊んでいるお子さんが、突然こんな言葉をかけられたら、どうするでしょうか。
- 「パパに頼まれたから、車で迎えに来たよ」
- 「早く行かないと、ママが困っているよ」
お父さんやお母さんのことが心配になり、思わず相手の話を信じてしまうかもしれません。
こうした声かけは、子どもの家族を思う気持ちにつけ込んで、連れ去ろうとする手口として警察も注意を呼びかけています。
大切なのは、子どもだけで相手の話が本当かどうかを判断しなくてもよいように、家庭であらかじめ行動のルールを決めておくことです。
なぜ「ママが病院に運ばれた」という声かけは危険なのか
家族の緊急事態を理由に、車へ誘う手口がある
知らない人に、
「お菓子をあげるからおいで」
と言われたら、ついて行ってはいけないと教わっている子どもは少なくないでしょう。
ところが、
「お母さんが事故にあったから、一緒に病院へ行こう」
と言われると、話は違ってきます。
子どもにとって大切な家族の名前を出され、急がなければいけないと言われることで、落ち着いて考えるのが難しくなる場合があります。
実際に、大阪府警察や兵庫県警察は、親が事故や病気になったと告げたり、親に頼まれたと説明したりして、車へ誘う声かけについて注意を呼びかけています。
こうした言葉をかけられても、その場で本当かどうかを確かめられない以上、相手の車に乗ってはいけません。
優しそうな人や、親の名前を知っている人にも注意
子どもを連れ去ろうとする人が、必ず怖そうな見た目をしているとは限りません。
優しく話しかけたり、親の名前を知っているように振る舞ったりする場合もあります。
そのため、相手の見た目や話し方だけで安全かどうかを判断することはできません。
また、顔を知っている相手でも、事前に約束していない迎えには応じないというルールを決めておくことが大切です。
子どもはなぜ、そんな言葉を信じてしまうのか
子どもは成長の途中にあり、大人から突然重大な話を聞かされた時に、落ち着いて状況を判断することが難しい場合があります。
たとえば、
「ママが大変なんだ」
と聞いたら、
- 「どうしよう」
- 「早く会いに行きたい」
と考えるかもしれません。
突然の緊急事態を装った話が本当かどうかを、子ども一人で見分けるのは難しいものです。
だからこそ、相手の話が本当かどうかを子どもに判断させるのではなく、迷った時に取る行動を決めておくことが重要です。
- 家族の話をされても、知らない人の車には乗らない
- 困ったら、先生やお店の人など、助けを求められる大人に相談する
こうした具体的な行動を覚えておくことが、防犯につながります。
家庭でできる予防ポイント
1.迎えに来る人について、家族で約束しておく
まず、普段のお迎えについて、親子で確認しておきましょう。
- 誰が迎えに来る予定なのか
- 予定にない人が来たら、誰に確認するのか
- 保護者に連絡できない時は、どこで待ち、誰に相談するのか
学校や習い事の帰りであれば、先生や施設の担当者に確認する方法もあります。
「親に頼まれたと言われても、確認できるまでは一緒に行かない」というルールにしておくと、子ども自身が難しい判断をする必要を減らせます。
2.車に近づかず、その場を離れる
知らない人から車の中へ誘われた時は、車に近づかず、距離を取ることが大切です。
相手が話を続けようとしても、無理に説明したり、長く会話したりする必要はありません。
危険を感じたら、すぐに離れて、学校、交番、近くのお店、子ども110番の家など、安全に助けを求められる場所へ向かうよう伝えましょう。
兵庫県警察も、車からの誘いには応じないことや、車に近づかないことを案内しています。
3.助けを求める方法を確認する
声をかけられて怖いと感じた時には、
「助けて!」
と大きな声を出したり、防犯ブザーを鳴らしたりして、周囲に助けを求めることも大切です。
普段から防犯ブザーの場所や使い方を確認し、実際に助けを求められるお店や交番などを親子で確かめておくとよいでしょう。
また、不審な声かけがあった時は、お子さんが無事に離れられた場合でも、保護者や学校などへ伝えてください。
連れ去ろうとする行為など、差し迫った危険がある場合は110番通報が必要です。
4.短い会話で練習しておく
日常の中で、親子でこんな練習をしてみてはいかがでしょうか。
保護者:
「ママが病院に運ばれたよ。車に乗って!」
子ども:
「乗りません!」
保護者:
「そのあとはどうする?」
子ども:
「車から離れて、先生やお店の人に助けてもらう!」
実際に危険を感じた時には、返事をせずにその場から逃げても構いません。
大切なのは、上手に断ることよりも、その場から安全に離れることです。
練習は怖がらせるためではなく、迷わず行動できるようにするために行いましょう。
親子で確認したい安全ルール
今回、お子さんと覚えておきたいのは次の言葉です。
- ママやパパの話をされても、知らない人の車には乗らない!
- 車には近づかず、離れて大人に知らせる!
さらに、事前に決めていない人がお迎えに来た場合は、顔を知っている人でも、保護者や先生に確認するまでは一緒に行かないことも伝えておきましょう。
そして、もし知らない人に声をかけられた時には、叱られることを心配せずに話してよいと伝えてあげてください。
子どもだけに安全を任せるのではなく、大人も一緒に守る仕組みをつくる。
それが、家庭でできる大切な防犯対策です。
関連動画
動画「知らない人にはついて行っちゃダメ!」でも、親子で一緒に学べます。
ホッピースマイルでは、子どもの事故予防や防犯につながる安全教育を、動画・歌・ポスター・メルマガを通じて親子に届けています。
学校、保育施設、学童保育、商業施設などでも、親子が防犯ルールを確認できるポスターや動画を活用することで、家庭だけでなく地域でも安全を考えるきっかけをつくれます。
企業・団体・自治体・教育機関の皆さまとも連携しながら、子どもの安全を社会全体で支える取り組みを広げていきたいと考えています。













