ボタン電池を飲み込むと何が起こる?子どもの重大な誤飲事故を防ぐために
- 体温計
- キッチンタイマー
- リモコン
- 時計
- LEDライト
- 音の鳴るおもちゃ
家の中を見渡してみると、ボタン電池やコイン形電池を使っている製品は意外とたくさんあります。
普段は製品の中に入っているため、あまり意識することはないかもしれません。
でも、電池交換をした時や、製品を落として電池カバーが外れた時などに、小さな電池が子どもの手の届くところへ出てしまうことがあります。
ボタン電池で特に注意したいのは、単に「のどに詰まる」ことだけではありません。
飲み込んだ電池が体内にとどまることで、食道や胃などを傷つけ、重大な事故につながることがあります。
ボタン電池はなぜ危険なの?
ボタン電池を飲み込むと、消化管に接触した電池から電流が流れ、電気分解によって電池の周囲にアルカリ性の液体が作られることがあります。
そのアルカリによって、食道や胃などの粘膜が傷つき、いわゆる「化学やけど」のような損傷を起こすことがあります。
消費者庁は、短時間のうちに消化管を損傷するおそれがあり、過去には気管や食道に穴が開いた事例もあると注意を呼びかけています。消費者庁
国民生活センターも2024年、ボタン電池の放電によって作られたアルカリが消化管を損傷し、過去には死亡事故も発生しているとして改めて注意喚起しています。国民生活センター
特に注意が必要なのが、平たく大きめのコイン形リチウム電池です。
日本中毒情報センターによると、コイン形リチウム電池は食道などに引っ掛かりやすく、傷害が起こりやすいとされています。J-Poison-IC
そして、使い終わった電池だから安全というわけでもありません。
使用済みでも電流が流れることがあるため、交換後の電池も子どもの手の届かない場所で管理することが重要です。J-Poison-IC
子どもはなぜボタン電池を口に入れてしまうの?
小さな子どもは、気になった物を手で触るだけでなく、口に入れることで確かめようとすることがあります。
ボタン電池は、
- 小さくて、
- 丸くて、
- 光っていて、
- 子どもの指でもつまめる大きさ
です。
そのため、大人にとっては「電池」でも、子どもにとっては危険な物だと判断できないことがあります。
また、事故は新品の電池を子どもが保管場所から見つける場合だけではありません。
消費者庁には、
- キッチンタイマーの電池カバーが開いて電池がなくなっていた
- おもちゃから電池が取り出されていた
- 上の子が使っていた製品を落とし、電池が外れた
- 交換した古い電池を一時的に置いている間に子どもが触れた
といった事例が報告されています。消費者庁
つまり、確認したいのは「電池をどこに保管しているか」だけではありません。
家の中のどの製品にボタン電池が入っているのか、そして子どもがそこから電池を取り出せない状態になっているかまで確認することが大切です。
家庭でできる予防ポイント
ボタン電池は見えず、手の届かない場所へ
未使用の電池だけでなく、交換した使用済み電池も、子どもの手が届かない場所に保管しましょう。
こども家庭庁も、ボタン電池などは子どもの手の届かない、見えない場所に保管するよう案内しています。CFA Japan
「電池を使っている製品」も確認する
リモコン、体温計、タイマー、おもちゃ、ライトなどを一度確認してみてください。
特に見るのは、
- 電池カバーが壊れていないか
- ネジがなくなっていないか
- 簡単にカバーが開かないか
- 落とした衝撃などで電池が外れないか
です。
こども家庭庁も、ボタン電池を使用する器具では、電池が取り出せないようカバーを固定することを勧めています。CFA Japan
玩具を選ぶ際には、安全基準に配慮されたSTマーク付き製品を選ぶことも一つの目安になります。国民生活センターも同様の対策を案内しています。国民生活センター
電池交換中にも注意する
意外と見落としやすいのが、電池交換のほんの数分です。
「あとで捨てよう」
と机の上に置いた古い電池を、子どもが見つける可能性があります。
交換した電池はその場に置いたままにせず、すぐ子どもの手が届かない状態にしましょう。
「飲み込んだかも?」でもすぐ受診する
ボタン電池の誤飲を実際に見た場合はもちろん、
- さっきまであった電池がない
- 飲み込んだかもしれない
という場合も、症状が出るまで様子を見るのではなく、速やかに医療機関を受診してください。
日本中毒情報センターも、飲み込んだかどうかはっきりしない場合でも直ちに受診するよう案内しています。J-Poison-IC
飲み込んだ物を無理に吐かせないことも重要です。国民生活センターは、ボタン電池の誤飲が疑われる場合は速やかに受診するよう注意喚起しています。国民生活センター
同じ種類の電池や製品、パッケージなどがあれば、受診時に持参し、電池の種類を医療機関へ伝えましょう。J-Poison-IC
親子で確認したい安全ルール
小さな子どもには、難しい仕組みまで説明する必要はありません。
まずは短く、
「電池は、お口に入れないよ」
と伝えてみてください。
そして大人は、
「電池だけでなく、電池が入っている製品も確認する」
と覚えておきましょう。
今日、家の中を一度見ながら、
「この製品にもボタン電池が入っていないかな?」
と探してみてください。
事故が起きてから対策するのではなく、家庭の中にある電池を一度把握しておくことが、誤飲事故のリスクを減らすことにつながります。
関連動画
ホッピースマイルの動画
「お家の中には危険がいっぱい」でも、家庭の中に隠れている身近な危険について親子で学べます。ぜひ親子で一緒にご覧ください。
ホッピースマイルでは、子どもの事故予防につながる安全教育を、動画・歌・ポスター・メルマガを通じて親子に届けています。
今回のボタン電池のような家庭内事故については、電池・玩具・家電・住宅関連企業、医療機関、保育・教育施設、自治体などと連携することで、家庭で見落とされやすい危険をより多くの親子へ伝える啓発にもつなげられると考えています。
企業・団体・自治体・教育機関の皆さまとも連携しながら、子どもの安全を社会全体で支える取り組みを広げていきたいと考えています。













